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宮城県地域資源活用・地域連携サポートセンター > 最新情報 >

壱岐産業の挑戦 〜「現場をイキイキ」と森のサブスク里山ReReReで、楽しく再生する地域資源活用〜

はじめに

「株式会社壱岐産業」は仙台市泉区に位置し、「現場をイキイキ壱岐産業」を合言葉に、「安全をたかめる」「関係をふかめる」「環境をつなげる」ツールの企画販売を展開しています。また、里山の保全・利活用を目的とした長期レンタル型の取り組み「森のサブスク 里山ReReRe(レレレ)」(宮城県栗原市)を運営しています。荒れていく里山を「程よく使い、楽しみながら再生する」場に変える挑戦は、地域資源活の良い事例です。今回は、株式会社壱岐産業 代表取締役 長谷川嘉宏さんにお話しを伺いました。

支援事業参加の背景

Q.支援事業に参加したきっかけは何ですか?

なりわい課主催の農山漁村イノベーション研修を受け、こうした支援事業の存在を知りました。これまでは自分のイメージで走ってきた部分が大きかったので、専門家から違う角度のアドバイスをもらえば何か変わるのではと考え、参加しました。

Q.実際に参加してよかったことは何ですか?

まず「森のサブスク 里山ReReRe」という名称を定められたのが大きな一歩でした。テーマは「楽しみながらRe-creation(再生)」。山でのイベント中心から、仙台市内でも紹介イベントを行うようになり、接点を広げられました。年間スケジュールを決め、その通り運営する体制に改めたことで、社内の分かりやすさも向上。会員ランクや会費の設計も固め、キャンプ協会へ加入するなど活動の幅も広がりました。

Q.もう少しこうなったら…と思った点は?

単年度で完結する仕組みはやむを得ませんが、1年通期で伴走いただけると理想です。実際は4~5か月の伴走でした。ただ、県の方やプランナーが親身に継続支援してくださり、違和感なく進められました。制度以上に「人」が重要だと感じます。新たに受ける方にも、皆さん親身に向き合ってくれることはお伝えしたいです。

里山ReReReの狙い

Q.「森のサブスク里山ReReRe」とは?

コンセプトは「森のまんま Forest-Style」。

3つのReを掲げています。

  • 利用する人のRe-creation(癒しと野生覚醒)
  • のRe-creation(程よい管理)
  • 山主さんのRe-creation(里山の森に対する有用認識革新)

1年単位のサブスクリプション(長期レンタル)で森に通い、魅力を深く知って愛着を育む仕組みです。一定の条件下で居心地の良い空間づくりを自由に楽しめます(年間5本までの伐採OKなど)。利用者同士や周辺住民、地域との良好な関係維持にも配慮しています。

“程よく使う”が里山保全

Q.里山を活用しようと思ったきっかけは?

荒れていた山を整備した経験から、「整備そのものを楽しんでほしい」と感じたのが原点です。完全に整備してもすぐ荒れます。だから“程よく木を切る”管理を続けることが大切です。里山は本来“利用してほしい”場所。奥山と里の間をつなぎ、生態系にとっても価値があります。大学で森林生態学を学び、東北中を回るなかで荒れた里山を見るたび心が痛みました。弊社の安全ツールも、まさに里山で働く人たちに役立つ。森も人もハッピーになれる手立てとしてReReReを形にしました。

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里山は“最高の遊び場”

Q.利用者の反応は?

「山は大変」という先入観があっても、車を停めてすぐ入れるアクセスの良さに驚かれます。中に入ると清々しく心地よいと好評です。森林セラピーでは30分ほど“何もしないで横になる”体験を実施。日常では得難い時間で、「山を感じられた」「貴重な体験だった」と言っていただきました。晩秋のキャンプでは、近くの伊豆沼上空を何百羽もの雁が渡る壮観に「豊かな自然」を実感する声も。小学生が泊まりで参加するなど、里山は“最高の遊び場”だと再確認しています。

Q.イベントが雨天の時はどうしますか?

基本は小雨決行です。これまでイベントは「27回連続晴れ」になるほど、とにかく晴れます(自称・晴れ男)。実際には風の対応が難しい場面もありますが、安全第一で運営しています。

地域資源活用を目指す方へ

Q.生産者・事業者へメッセージをお願いします

皆さんそれぞれにアイデアがあるはずです。だからこそ、全く違う視点を得る機会として、こうした支援プログラムを活用するのは良いきっかけになります。外部の伴走を受けつつ、自分の理想を磨いて、より良い地域を一緒に作っていってください。里山の保全は「大いに利用すること」。地域資源を“程よく使う”視点で、楽しみながら再生する仲間が増えることを願っています。

さいごに

荒れていく里山を「森のまんま」に近い形で、ほどよく使いながら再生する——壱岐産業の取り組みは、地域資源活用の原点を思い出させてくれます。小さく始めて磨き続けることで、地域の風景も、暮らしも、確かに変わっていきます。楽しみながら再生する仲間の輪を、広げていきましょう。

[インタビュー企業HP]

HP:https://iki-sangyo.co.jp/

Facebook:森のサブスク 里山rerere