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ケロケロの杜の挑戦~試行錯誤から生まれる攻めの6次産業化~

はじめに

「ケロケロの杜」は宮城県名取市、仙台空港近くに位置するイチゴ農園です。1年中イチゴが楽しめる農園として、カフェ事業やお土産品開発など6次産業化に挑戦しています。今回は山口睦美代表にこれまでの取り組みと今後の展望についてお話を伺いました。

支援事業への参加

Q.支援事業に参加したきっかけは何ですか?

カフェの事業を展開するというところからのスタートでした。自分たちでオペレーションを作ったりとかは難しいよねっていうことで参加しました。
また、常温で気軽に持ち帰れるお土産品を考えていました。既存の設備だと難しいということで、今は冷凍でのお土産品の開発と、キッチンカーでの展開という形で商品はちょっとずつ増えてきています。イチゴを捨てるのにもお金がかかっていたところを、しっかり活用出来たらという思いでした。

Q.支援を受けてみてどうでしたか?

やっぱりキッチンカーとは違った店舗の運用の難しさも実感しましたし、マニュアルまでオペレーションを落とし込んでいくというのが本当に大変だと思いました。

1年中イチゴ狩りを実現する栽培技術

Q.1年中イチゴ狩りができるのはなぜですか?

七ヶ宿(杜のいちご)での栽培経験を生かして、夏イチゴを栽培をしているからです。夏イチゴ自体があるのが珍しいので、そこをもっとPRしていきたいと思っています。
ただ、1年中おいしいイチゴを提供したいっていう気持ちはありますが、量がなかなか取れない時もあり…。量はお客様の満足度にも繋がるので、難しい部分もあります。

Q.栽培でこだわっているポイントを教えてください。

品種の選定と光合成を促すために炭酸ガスを出す装置を設置しています。名取の圃場には重油などを用いた暖房を置いていないですが、イチゴ農家は暖房機を使用しているところが多いです。寒い時期は暖房をつければ二酸化炭素が発生するので、光合成は促されますが、暖かくなってくると暖房を使わなくなったときに炭酸ガスを使用して光合成を促すことで、酸っぱくなりがちなところを甘く作れるように工夫しています。
山元町の圃場にもついているので、冬イチゴだけど4月、5月になってももっとおいしく、甘く作れるはずです。

SNS運用と集客戦略

Q.SNSに継続的に素敵な投稿が多いですが、どなたが担当されていますか?

内容はざっくり私が考えてます。画像作成などは業務委託でデザイナーさんにお願いしています。たまに私が撮ったやつが投稿されることもありますが、毛色違うなって思うんですよね。プロが作ると違います。あとはただ言いたいこと言ってるだけです(笑)空港からのルートなどわかりやすく伝えるようにしています。

Q.集客施策について教えてください。

いちごの収穫量には上限があるのでいちごが小さい時期、少ない時期でも楽しんでいただけるようにと単価を低く設定したパフェ作りプランを始めました。いちごには量だけでなくサイズの大小もお客様の満足度にもかかわるので小さいいちごを活かしたプランができたと思います。

オペレーションと人材活用

Q.パフェ作りはやはり人でがかかりますか?

パフェに関しては、タイミーさん(短期人材マッチングサービス)にもお願いしています。そのために、オペレーションの標準化にも取り組んでいます。何時までに何をするとか、何個このセットを作るとか、マニュアルにしっかり起こして、誰が来ても出来る状態にしています。そこに人が取られてしまうと、どうしても接客対応する人が減ってしまうので、週末は学生のバイトさんが入れば助かるんですけど、定着が難しいのでタイミーさんを頼っています。

海外からのお客様

Q.日常的に海外の方も多くいらっしゃいますか?

アジア圏の方が多くいらっしゃいます。台湾の方とかよくツアーでいらっしゃいます。
やっぱり自分で収穫するという体験が喜ばれます。あとは本当に写真。全然食べずに写真撮ってる方もいらっしゃいます。「今しか飲めないよ」と案内すると、キッチンカーでジュースとかフルーツティーを注文される方も多いので、有難いです。イチゴを持って帰ることはできないので、常温のお土産もあれば…という感じです。

これから挑戦する方へ

Q.6次化に挑む生産者へメッセージをお願いします。

やっぱり何を始めるにも初期費用はかかります。すぐにペイできるかっていうと、やっぱりそういうものでもないというところがあるので、適度に本業とのバランスをうまく取りながら進めていく必要があります。やっぱり生産ありきの6次化っていうのがあるので、生産をしっかり基盤に持って、できる範囲から始めていくというのがいいかなとは思いますね。

設備投資でいうと、キッチンカーを入れる時には補助金を活用したので、結構いいミキサーとか入れましたが、実際回すだけなら家庭用でも大丈夫という部分はありました。1台4,000円程の消耗品として考えるか、1台20万円の資産として考えるかというところです。お金をかけるところはしっかりかけますが、省けるところは省くという見極めも大事です。思ったより計画通りにうまくいかないので。

新しいことを始めるということに対しての補助金は色々と見かけるので、ハードルが低く自分に合うものを活用して進めていくのがいいかなと思います。

さいごに

「ケロケロの杜」の挑戦は、イチゴ生産という本業を基盤に、カフェ事業やお土産品開発、キッチンカー運営など、着実に6次産業化を進めています試行錯誤を重ねながらも、計画通りにいかないことを前提に柔軟に対応し、着実に事業を成長させています。
ぜひこの挑戦を参考にしてみてください。

[インタビュー企業HP]

HP:https://kerokero.kerokeroichigo.com/

Instagram:@kerokero_ichigo