インタビュー

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【第2弾】仙台イーストカントリーに学ぶ、大人気ワークショップの秘訣

【インタビュー企業】

会社名 農事組合法人仙台イーストカントリー
所在地 宮城県仙台市若林区荒井字神屋敷224
設立 平成20年1月15日
代表者名 佐々木 均
構成員 役員12名、理事10名、パート15名(2018年12月現在)
HP https://www.sendaieast.jp/

はじめに

仙台イーストカントリーは令和5年みやぎ6次産業化リノベーション支援事業に参加した企業の1つです。震災により津波被害を受けた農地を引き受け、仙台平野の水田を復興させ、安心安全なお米や農産物を育て上げています。また、育てたお米を使った農家レストラン「おにぎり茶屋ちかちゃん」を運営や、神屋敷地域で培われてきた味噌づくりを体験できる「みそづくりワークショップ」を開催など、6次産業化を目指す企業の手本となる企業です。今回は【第1弾】に引き続き、仙台イーストカントリー 理事 佐々木こづ恵氏に、大人気「みそづくりワークショップ」についてお聞きしました。予約がなかなか取れない本イベント、開催きっかけや工夫していることに関してお伝えいたします。

MYみそワークショップ

QMYみそワークショップを始めたきっかけは?

元々、仙台イーストカントリーがある、神屋敷という地域は手作りの味噌が有名な地域です。仙台イーストカントリーが管理している蔵では「神屋敷仕込み味噌クラブ」が仕込んだ味噌樽が貯蔵されています。神屋敷という地域は、東日本大震災による津波で多くの家屋で床上浸水という被害がありました。蔵も床上浸水しましたが、奇跡的に味噌樽は倒れずに無事残り、販売することができました。しかし、売上は激減してしまい、生産を維持できないレベルになりました。このままでは味噌事業が続けられなくなる。手作り味噌が終わってしまう。そう考えて、少しでも味噌のおいしさを、手作りの良さを発信出来たらと思い、ワークショップを始めました。また、お客様に手作り味噌の知識を伝えていくことで、お客様に安心安全に楽しんで食べてもらえるようになったらと考えていました。ワークショップが非常に好評で、味噌の売上は震災前の8割まで戻ってきました。

[画像:手作り味噌作成の様子]

Qどういった方が参加していますか?

参加者の皆さんの年齢層はバラバラです。子連れの方もいらっしゃいますし、夫婦でお越しくださる方もいます。40~50代の主婦の方が多いですが、最近は男性の方も増えてきています。

また、8割はリピーターさんです。結構なリピート率で、第1回開催前に今年分の予約はほぼ埋まってしまいます。

[画像:ワークショップの様子]

Qワークショップではどういったことをしますか?

ゆでた豆と麹を用意しております。そこで、豆をつぶして、麹と合わせて味噌玉を作るといった仕込み作業をしてもらいます。味噌として完成するのでは早くて11月頃。最低でも10カ月ほど熟成させる必要があります。そのため、家に持ち帰って、家のシンク下や押し入れの中などで育ててもらいます。材料は同じですが、育てる環境・発酵の状況が異なりますので、皆さんもMYみそを楽しんでもらうことができます。

当日、スタッフは各テーブルを回りながら、指導しています。リピーターの方も多いので、去年の味噌はどうでしたか?などコミュニケーションを取りながら進めていきます。

また、コロナ前はワークショップ内でお食事タイムもありました。おにぎりと豚汁を食べながら質問形式で座談会というのも行っていました。コロナ後はお土産を持って帰る形式に変更し、みんなでの食事はなくなってしまいましたが、質問会は継続しています。

参加者とのこまめなコミュニケーションがリピートにも繋がっているのかなと思います。

[画像:手作りみそキット]

Q開催時に大切にしていることはなんですか?

味噌が出来上がって食べるのは1年後。食べたときにはじめて美味しいと感じてもらえます。そのため、ワークショップの中ではとにかく来るお客様に楽しんで帰ってほしい。味噌づくりやこのワークショップ自体を楽しんでもらえたらと思っています。

 

今回は大人気、MYみそワークショップについてお伺いしました。

次回は農家レストラン「おにぎり茶屋ちかちゃん」についてお伝えいたします。

 

【インタビュー企業関連HP】 
仙台イーストカントリー:https://www.sendaieast.jp/ 

おにぎり茶屋ちかちゃん:https://www.pref.miyagi.jp/site/sdgt/noa5-chikchan.html

※令和6年度取材・投稿記事

【第1弾】仙台イーストカントリーに学ぶ、支援事業効果

【インタビュー企業】

会社名 農事組合法人仙台イーストカントリー
所在地 宮城県仙台市若林区荒井字神屋敷224
設立 平成20年1月15日
代表者名 佐々木 均
構成員 役員12名、理事10名、パート15名(2018年12月現在)
HP https://www.sendaieast.jp/

はじめに

仙台イーストカントリーは令和5年みやぎ6次産業化リノベーション支援事業に参加した企業の1つです。震災により津波被害を受けた農地を引き受け、仙台平野の水田を復興させ、安心安全なお米や農産物を育て上げています。また、育てたお米を使った農家レストラン「おにぎり茶屋ちかちゃん」を運営や、神屋敷地域で培われてきた味噌づくりを体験できる「みそづくりワークショップ」を開催など、6次産業化を目指す企業の手本となる企業です。今回は理事を務めていらっしゃる佐々木こづ恵氏に様々な質問をしてきましたので、全4回にわたって紹介して参ります。

みやぎ6次産業化リノベーション支援事業

Q支援事業へ参加したきっかけは何ですか?

これまで色々なことを私一人で決めてしまっていたので、今回はスタッフと一緒に連携して新しい「糀のワークショップ」を始めようと思い参加を決めました。計画立案から実践までスタッフを巻き込んでやってみたいという思いと、私自身のスキルアップも兼ねて挑戦してみました。

元々、みそづくりワークショップは例年人気のイベントとなっていて、毎回定員オーバーです。毎年来てくださるお客様も多く、お知らせするとすぐに予約が埋まってしまいます。開催回数を増やしたいですが、味噌づくりは冬の時期にしかできません。そこで、夏にも何かイベントが出来ないかと考え、味噌と関連の深い糀を選びました。たまたま麹の機械を導入したタイミングでもあったので、機械を年間通して稼働させていきたいという思いもありました。

[画像:糀ワークショップテスト開催の様子]

Q実際に支援事業に参加してみてどうでしたか?

最終的に作成していただいた年間計画をスケジュール通りに進め、糀ワークショップのテスト開催も無事終了しました。順調に糀ワークショップの準備を社員みんなで一致団結しながら進めています。

支援事業に参加中は月に1回集まって会議をするという流れでしたが、それがルーティン化され、今でも月に1度会議を続けています。最初は会議が億劫な時もありましたが、習慣になってきたので、糀ワークショップのこと以外もみんなで集まって意見交換する良い時間になりました。会議の時にはランチ会として、麹を使ったレシピを試作してみんなで食べたり、それをInstagramに上げたりと交流の場にもなっています。普段互いに思っていても言えなかったことを話すこともでき、何か不満の声が上がったときには、それを改善したり、出来ない事はなぜ出来ないのか説明したりと互いの気づきの時間にもなっています。プロジェクトに対してはネガティブな意見はなく、社員のみんなも楽しそうにディスカッションしていました。

[画像: 糀を使用した試食用漬物]

[画像: 麹を使用して作った甘酒]

今回はみやぎ6次産業化の支援事業に参加したきっかけや効果についてお話しいただきました。

次回は、大人気みそづくりワークショップについてお伝えいたします!

【インタビュー企業関連HP】

仙台イーストカントリー:https://www.sendaieast.jp/

おにぎり茶屋ちかちゃん:https://www.pref.miyagi.jp/site/sdgt/noa5-chikchan.html

※令和6年度取材・投稿記事

直売所から学ぶ成功の秘訣!山元町のイチゴブランド化に見る売れる商品づくり

はじめに

宮城県山元町にある「やまもと夢いちごの郷」は、地域の特産品であるイチゴを中心に、直売所としての視点からブランド化や商品開発を推進し、地域を盛り上げている施設です。今回は、取締役支配人馬場健保さんと主任 貴志由寛さんに、消費者に最も近い直売所の視点から、売れる商品や地域特産品のブランディングのポイントについて教えていただきました。

直売所の視点から見るブランド化の成功要因

地域と行政の連携によるブランド化

「やまもと夢いちごの郷」は、直売所として山元町のイチゴを地域の復興シンボルとして位置付け、行政と連携しながらブランド化を進めてきました。震災により農作物の生産が滞ってしまっていましたが、このままではいけないと農家の皆さんが立ち上がり、イチゴの生産に力を入れ始めました。そこに行政が注力し、イチゴを中心としたブランディングが行われていきます。「やまもと夢いちごの郷」も最初はイチゴをメインに販売していたにもかかわらず、需要に対してイチゴが足りないという問題が発生していました。この問題を解決すべく行政とも連携し、結果として、直売所にイチゴを出荷してくれる農家さんの数が増加し、地域全体でのイチゴのブランディングと生産が可能になりました。馬場さんは、「イチゴをメインの軸としてぶれないでやってきた」と語り、直売所としての一貫した戦略が成功の鍵であると語ります。

メディアの力を活用したブランディング

メディアの力を活用することは、特産品の認知度を高める上で非常に効果的です。元サラリーマンの方が始めたイチジク栽培がメディアに取り上げられ、偶然「やまもと夢いちごの郷」が紹介されたことでさらに認知度が高まりました。ローカル番組にて紹介された日は問合せの電話が鳴りやまず、次の日には多くのお客様がいらっしゃったそうです。貴志さんは、「ここにも置いていますよ(販売していますよ)というPRをしたから問合せが増えた」と述べ、メディアを通じた情報発信は新たな顧客を引き寄せる大きな力を持っていることが分かります。

人気商品の作り方

農家による商品開発と直売所の役割、加工品の展開

商品開発は農家の皆さんが主体となって行い、直売所はその商品を消費者に届ける重要な役割を担っています。これまで農家の皆さんは、地域の特産品であるイチゴを活用し、ジャムやドライイチゴ、アイスクリームなどの加工品を開発してきました。人気がある加工品の共通点は3つ挙げられます。1つ目は保存が効くこと。2つ目は包装が工夫されていること。3つ目は味が想像つかない突飛なもの”でない”ことです。

1つ目・2つ目に関しては、お土産として誰かに配ることを想定して購入される方も多いため、保存が効き、小分けできるようなパッケージが好まれます。また、パッケージのデザインも重要です。貴志さんは、「カラフルで可愛い商品であれば、並べるときに彩があり購買意欲をそそる」と述べ、商品の魅力を引き出す工夫が重要であると強調しています。

3つ目に関して、消費者の動向や声を直接見聞きしている馬場さんは「美味しければいいけど、チャレンジしてみようという商品では続かない」と述べ、消費者の期待に応えることの重要性を指摘しています。

消費者ニーズの把握

消費者との直接的なコミュニケーション

直売所では、消費者との直接的なコミュニケーションを通じて、消費者ニーズを把握しています。また、農家の皆さんとも定期的に会議を行っており、直売所が情報共有の場になっています。これにより、消費者の声を迅速に農家に伝えることができ、商品改善や新商品の開発に役立てられています。
また、直売所のスタッフは日々の接客を通じて、消費者の反応や要望を直接聞くことができるため、リアルタイムで生産者へのフィードバックが可能です。さらに、入荷状況や商品の情報を消費者に伝えることもしています。例えば、今年のリンゴは猛暑のため全体的に柔らかいということが分かれば、貼り紙をし、朝礼でスタッフ全員に情報共有を行います。また、消費者からの「もっと小分けにしてほしい」「保存がきく商品が欲しい」といった具体的な要望は、商品ラインナップの見直しや新商品の開発に直結します。馬場さんは、「消費者の声を聞くことが、次の一手を考える上で非常に重要」と述べ、消費者との対話が持続的な商品改善の鍵であると語ります。

さいごに

「やまもと夢いちごの郷」の成功は、直売所としての視点から、地域と行政の連携、商品・品質へのこだわり、消費者とのコミュニケーションが鍵となっています。6次産業化に取り組む企業や生産者の皆様には、直売所の視点を活かし、消費者ニーズに応える商品開発を進めていただきたいと思います。地域の力を結集し、新しい価値を創出することで、持続可能な地域経済の発展を目指しましょう。

生産者の皆さんへ応援メッセージ

馬場さん:「季節やお客様の年代でニーズは変わります。早すぎるのも良くないし、押し売りするのも良くない。お客様のニーズに合ったものを開発することが間違いないです。」
貴志さん:「原材料が高くて大変だと思いますが、安くていいものをお客様は求めていますので、お互いに頑張っていきましょう。」

【取材協力】 山元町農水産物直売所やまもと夢いちごの郷 運営:やまもと地域振興公社
〒989-2111 宮城県亘理郡山元町坂元字荒井183-1
TEL:0223-38-1888 FAX:0223-38-1889 HP:https://yumeichigo.jp/

 

※令和6年度取材・投稿記事